近年注目を集めるダイエット法でもあるファスティング。
食事を制限することで健康促進や体重管理を目指すこの方法ですが、「空腹感が辛い」と感じる人もいます。
空腹感は、私たちの体がエネルギーを求めている証拠であり、健康的な体機能の一部でもあります。ただ、その空腹感がつらいときは、イライラしてリラックスができないので、代謝にもよくありません。
そこで、ファスティング中の空腹感が辛いときの適切な対処法を紹介します。
空腹感が強くなる主な原因
ファスティング中の空腹感が強くなる原因は何でしょうか。
それは体質や普段の飲食の内容、さらには心理的要素にも関わっています。例えば、食事によって補給されるエネルギーが不足すると、体は飢餓状態と感じ、強い空腹感を引き起こします。
酵素ドリンク
ファスティング中に摂取する酵素ドリンクは、まさにあなたの命綱(いのちづな)でもあります。
そのドリンクの成分の一部が邪魔になっていたり、美容成分はたっぷりなのに、ファスティング中に必要な栄養素が足りなかったりしていると残念ながらファスティング中の空腹感はなかなかぬぐえません。
値段が安く、「初回限定価格お試しで●●円」で販売されている酵素ドリンクには、「ショ糖」が入っていることが多いので注意しましょう。
せっかく貴重な断食期間なんだから、快適に過ごせるドリンクを多少値段が高くても準備して臨みましょうね。
ショ糖についてはこちらで書いているので参考にしてください。
グレリンの分泌
グレリンは「飢餓ホルモン」とも呼ばれ、胃から分泌されます。食事を摂らない時間が長くなると、このグレリンの分泌が増え、それにより空腹感を感じます。
血糖値の低下
食事を控えると、体内の糖分供給が減少し、それにより血糖値が下がります。血糖値が下がると、脳はエネルギー供給が不足していると認識し、食事を摂るように働きかけます。これが空腹感として感じられます。
ライフスタイルや食習慣の変化
食事の頻度や量、食べる時間などが突然変化すると、体がそれに適応しようとします。その適応過程で、体は以前の食事パターンを求め、空腹感を感じさせることがあります。
ストレス
精神的なストレスは体内のホルモンバランスを変えることがあり、これが空腹感を増加させることがあります。また、ストレスが原因で睡眠が不足すると、食欲を増加させるホルモンであるレプチンが不足し、結果として空腹感が強くなることがあります。
以上のような体の仕組みが、ファスティング中に空腹感を強く感じる主な原因となっています。
空腹感が強いときの対処法
では、空腹感が強いときの対処法は何でしょうか。適度な運動、水分や無糖の飲み物の摂取、そしてリラクゼーションが有効です。これらの方法は、空腹感を和らげ、ファスティングを続ける上で役立ちます。
水分補給
水分補給は、空腹感を抑える最も手軽で効果的な方法の一つです。水分を補給すると、胃が一時的に満たされ、飢餓感を和らげることが可能です。また、水分を摂ることで脱水状態を防ぎ、体調不良による空腹感を予防します。
適度な運動
適度な運動は、血糖値を安定させ、ストレスを軽減します。これにより食欲を抑えやすくなります。ただし、激しい運動は逆効果になり兼ねないので注意してください。適度な運動を心掛けることが重要です。
メディテーション
ストレスが空腹感を増幅させることがあるため、リラクゼーションテクニックを用いてストレスを軽減することも有効です。
メディテーションや深呼吸などを試し、心地よいリラクゼーション状態を作り出すことで、ストレスによる空腹感を抑えます。
準備食中の徹底
ファスティング(断食)を始める前に、適切な準備食を摂ることはとても重要です。準備食が適切でないと、ファスティング中に過度の空腹感を感じやすくなることがあります。
その理由をいくつか説明します。
栄養バランス
準備食が栄養バランスに欠けていると、体は必要なエネルギー源や栄養素を欠き、ファスティング中に空腹感を強く感じる可能性があります。
特に、糖質やたんぱく質、健康的な脂質を含む食事は満腹感を長続きさせ、空腹を抑制します。
食事の量
ファスティング前の食事が適切な量でないと、ファスティング期間中に体がエネルギーを求めることで強い空腹感を感じる可能性があります。
準備食期間のあいだは回復食メニューに少し似ていますが、適切な量に抑えて、必要な栄養素を摂取することが大切です。
1日ずつ段階的に無理なく減らしていき、最終日のファスティング本番前の夜食はジュースだけにするくらいにしておくほうがベターでしょう。
血糖値の管理
ファスティング前の食事が動物性たんぱく質や高カロリーな食べ物、油っぽい食品をとるなど、また腹いっぱい食べるような状態であると、血糖値が急上昇してしまい、その後に急降下し、これが空腹感を引き起こします。
ファスティング前の食事は、血糖値を安定させる役割もあります。
これらを考慮に入れ、ファスティング前の食事は、普段の食事量より減らし、NGな食品は食べないようにすることが大事です。
また、血糖値の安定に寄与する食物を選ぶことが重要です。それにより、ファスティング期間中の過度な空腹感を抑制し、健康的なファスティングを維持することができます。
空腹感と血糖値の関係はこちらの記事を参考にしてください。
まとめ:空腹感との上手な付き合い方
ファスティングは、空腹感を敵ではなく、「健康になるための友人」と捉えることをおすすめします。
空腹感がつらいときは、あなたの体がエネルギーを必要としている印です。これを理解し、うまく対処することで、ファスティングをより有意義なものにできます。
ファスティング中の強い空腹感は体質、普段の食習慣やライフスタイルにも大きく影響されてしまいます。
もし、我慢ができないほどの空腹感があるときは、酵素ドリンクを余分に摂取しましょう。
もしくは黒砂糖をなめるというのでも良いですよ。
準備食で徹底した食の管理をしていないと空腹感が出やすいので、今一度当初の準備食を思い出してどこが間違っていたのか振り返ってみるといいですよ。
ファスティング前の準備期間について参考にしてみてください↓
ただし、あまりに空腹感が強すぎて吐き気がする、頭痛がする、めまいが繰り返される、など体調の異常を感じる場合は、すぐに断食をやめるのもよいでしょう。
もし、指導してくれている専門アドバイザーがいるなら必ず相談してください。いない場合は一旦中断して、すぐに回復食メニューに移ったほうがいいでしょう。
回復食についてのレシピはこちらの記事を参考にしてみてください↓
>>3日断食後の最適な回復食メニューはこちら!